足りない頭で考えてみた~吃音持ちの意識低い系ブログ~

もはや便所の落書きレベル。意識低い系(笑)の代表格。足りない頭で必死に考えた色々な事を書いてます。

吃音で辛かったことで打線組んでみた

吃音と付き合って20数年。

正直なところ、吃音で良かった! ということは殆どありませんが、吃音で辛い思いをした・・・ということは腐るほどありました。

 

そんなわけで、今日は吃音で辛かったことを2chなんJ板のノリで打線にしてみました。異論は受け付ける。

 

1 遊 面接が即行で終わる
2 二 欲しくないものを注文してしまう
3 中 音読の時間
4 一 自己紹介
5 左 からかわれてマネされる
6 三 電話を取れない
7 捕 努力が足りないと言われる
8 右 怪訝な目で見られる
9 投 ありがとうが言えない(挨拶ができない)

中継ぎ 電話をかけれない
抑え 相対的に評価が下がる

監督 根本的な治療法がない

 

 

1 遊 面接が即行で終わる 

面接が即行で終わる・・・

これは精神的にキツイです。なんか全人格を否定されたような気になります。
お前の話なんか聞いても意味ないや、もう話さなくていいよ、って言われているみたいで死にたくなる。

この1番めちゃくちゃ足早そう。たぶん出塁率.400越えるわ。

 

2 二 欲しくないものを注文してしまう

え、どういうこと? って思ってしまうみなさん、吃音ではよく(?)あることです。

たとえばアイスコーヒーが飲みたいのに、なかなか最初のアが出てこない時とか。別に大して飲みたくもないのにホットコーヒーを注文するみたいなことがあります。

レジで注文するとか、飲食店でオーダーする時って地味に緊張するんだよね。
地中海の新鮮海魚を使ったアクアパッツァ、なんて言えます? 僕は言い切る自信ないわ。

仕方なく「ナポリタンで」って言おうとしても今度はナが出てこない。しょうがないからペペロンチーノにしようと思っても、「・・・ぺ、ぺ、ぺぺ・・・」となってしまう。ペペローションなんてパスタ屋で注文しねーっての!

どんなに自分の思い通りにならなくてもそれを全て受け入れる柔軟性がある、堅守が光る二塁手。バント上手そう。

 

3 中 音読の時間

中学校まで音読の時間ほど苦痛な時間はなかった。
他の教科なら先生に当てられても「わかりません」でいけたけど、音読は読まなければならない。

途中でどもって詰まると、親切な同級生が小声で読み方をささやいてくれるんだけど、読み方が分からなくて読めないんじゃないんだ。読み方なんて分かってるけど言葉が出てこないんだ。

死にたくなるぐらい辛かった思い出。そもそも、ひらがなで書かれてる部分で読み方が分からないとかあるわけねーじゃん。

3番に座りながら3割30本確定ですわ。

 

4 一 自己紹介、名前が言えない

なんか吃音を題材にした漫画あったよね? 大島なんとかちゃんだったか大橋なんとかちゃんだったか。
自己紹介の時はあんな感じ。お、お、お、お、・・・・おおおお、、お!お!お!お!おおおおおおおおおおshiまqwertyuiop@[ってかんじ。

あの漫画、結構リアルで読んでて胸が痛くなったわ。トラウマ漫画。

名前が言えないっていうのは恐らく吃音者の中でも辛い事の最重要項目だと思う。詳しい説明は不要だよね。みんなこれで苦しんでる。
名前が言えないってことが、電話が辛いことに拍車をかけています。

バレンティン越え確実。世界の王なんて目じゃない。

 

5 左 からかわれてマネされる

思春期に一番つらいことはこれなんじゃないだろうか。

マネされるのが一番つらい。ここからイジメに発展するパターン多いでしょ。
マネしてる方は面白がってやってるんだと思う。だって大抵の場合、ある程度吃音の症状が進んでくると、随伴症状っていう身体の動きが加わってくるから。

出てこない言葉をなんとかして出そうとして、足でリズムを取ったり、身体をくねらせたり、顔を歪ませたり、目をギュッとつぶってみたりと、思春期の小中学生にしてみれば真似することで笑いを取れる要素がイッパイ。

吃音が可笑しくて笑われるというよりは、随伴症状が面白可笑しくて笑われる方が多いんじゃないかと思う。

ちなみに僕は目をギュッとつぶったり瞬きでタイミングを取ることが多いです。最近友達に指摘されてやっと自分で気づいたw

4番までとはいかなくても、クリーンナップの一角を担うだけはありますわ。でも三振多そう。

 

6 三 電話を取れない

名前が言えないに関係して辛い事に電話が取れないことがあります。

いや、物理的には電話取れるんですよ? 受話器耳に当てるだけだから。
でもさ、電話取ってから名前言わないとじゃん?

名前言えないんだよねー。

 

しばしの沈黙が流れ、受話器の向こうで「もしもーし?もしもーーーし?」が続く恐怖ったら。
仕事してると営業職じゃなくても電話からは逃げれないからね。電話のベルが鳴るたびに心臓が跳ね上がるよホントに。仕事に集中なんて全くできない。

営業やってた頃の一番のトラウマは、隣に教育係の先輩が付きっきりで電話応対のチェックされたことだね。
唯一の救いは、少人数部署だったから吃音に対して理解してくれてあーだこーだ言われないことだったね。

めちゃくちゃ打点稼ぎそう。

 

7 捕 努力が足りないと言われる

社会人に限ったことじゃない。学校の先生も平気で言う。

なんでも吃音のせいにして、吃音を治そうと努力していない、って。

 

みんなさ、努力してるんだよ。死ぬほど努力してるんだよ。

クラス替えがあったら必ず自己紹介がある。今度こそスムーズに名前が言えるように、家で名前を言う練習を何回も繰り返すんだよ。でも結局言えないんだよ。そうやって自己嫌悪に苛まれる。

電話応対をなんとかしたい。みんな練習する。
一人で受話器を耳に当てて、会社名と名前をセットでスラスラ言えるように練習する。一人で何度も何度も繰り返すんだ。滑稽だろ? でも言えないんだ。

ネットで吃音を治す方法がないか夜を徹して調べる。吃音治療で有名な先生がいれば、多少高くてもカウンセリングを受けたり、高額な商材を購入したりする。でも効果が出るのは一握り。中には見当違いの精神論振りかざすカウンセリングもある。

 

そうやって、少しずつ、吃音に対してどうしようもない絶望感を感じつつ、ゆっくりと心が死んでいく。

 

そんな吃音者に「お前は努力が足りない、治したいと思うなら真剣に取り組むはずだ」と言うのは酷ではないだろうか?

吃音のことを調べもせず、治そうともせず、「僕、吃音なんで厳しくしないでね!(笑)」とヘラヘラしてる人なんていない。みんな死にたくなるぐらい努力して、死にたくなるぐらいの絶望を味わっている。

病院行けだの、カウンセリング通えだの言う人はいるけど、どんなに手を打ってもどうにもならないというのが今の吃音治療の現状ではないだろうか。
もちろん、「この方法で吃音が改善した!」という人も中にはいるかもしれないが、残念ながらその治療法は個人の超人的な努力によってもたらされたものだったり、たまたまヒットした方法であったりして、吃音者全員に効果がある方法というのはない。

 

7番バッターのくせに超絶ヘビー級な奴だぜまったく。

 

8 右 怪訝な目で見られる

これはもう慣れた。初めて会う人に、「えっ」って顔されるのはもう慣れた。

まぁしょうがない。吃音の宿命よ、怪訝な顔されるのは。

.250ぐらいであまりパッとしない成績でシーズン終わりそう。

 

9 投 ありがとうが言えない(挨拶ができない)

挨拶ができないとか人間として終わってんだろwww って?

さーせん、言葉詰まって言えない事あります。

おはようもありがとうも母音から始まる言葉は言いづらいんだよなあ。
こんにちはもカ行だから結構苦手。

人間としてなってない、とかじゃなくて、ちゃんと挨拶したいし、感謝の言葉も伝えたいけど、咄嗟に出てこない。ただそれだけ。喋るまで聞いてくれたら、どんなにどもろうがちゃんと言いますよ。だって人間だもの。

 

中継ぎ 電話をかけれない

電話を取れないと何が違うのか? ですが、電話をかけることもまた難易度が高い事です。だって名乗れないし。

こっちから電話かけてるのに無言が続く、相手はイタズラ電話だと思って切っちゃいますよ。名前が言えるまで何度も何度も同じ番号にかけ続けるメンタルは備わっていません(笑)
俺ってなんでこんなにダメなんだ・・・と、電話の前で人生について考える哲学の時間が始まります。

 

抑え 相対的に評価が下がる

吃音だからって理由で不当な評価をうけることはない、とよく聞きますが、そんなことはないと思います。

電話応対って社会人初っ端の研修で叩き込まれることで、積極的に電話取ってハキハキ喋れる新人は職場での評価も高いです。

吃音は評価に関係ないなんてあり得ない。電話応対、商品説明、商談と、喋れない奴より喋れる奴の方が良いです。
そもそも喋れるか喋れないかはスタートラインの前の段階なので、これができないと、「なんでこんな簡単なこともアイツはできないの?」となるだけです。

営業だったら数字で評価されるから吃音は関係ないと言いますが、数字を上げるまでの間は否応なしに電話とかプレゼンでどれだけ喋れるかで評価されます。数字があれば誰も文句付けないってのも、ダントツのトップならだれも文句付けないけどね。

吃音でも大丈夫! 未来はあるよ! と言ってくれる優しい大人たちもいます。間違いではありません。吃音でも生きていけるし、仕事もできます。人並みに恋愛できるし、楽しいことだってたくさんあります。
でも、マイナスからのスタートが多いと覚悟しておくことも大事です。上記の事柄は本当です。現実です。ただ、マイナス面があるっていうのも現実です。

 

監督 根本的な治療法がない

名将?迷将?

吃音のことって、実はまだよくわかっていない、原因はわからない、治療法もわからない。ただ、古代ギリシャの時代から吃音というのが存在していました。古代ギリシャって何年前だよ・・・。

そんな古くからあった吃音ですが、長い間、吃音の原因も治療法も分からずでした。今もハッキリと分かっていることは少ないです。

吃音者個々の努力によって編み出された治療法を元に、民間治療が行われているのが現状ではないでしょうか。

 

日本では明治大正期から吃音治療が行われていたことが分かっていますが、当時の治療法は精神論に基づく方法が多かったそうです。
腹式呼吸丹田呼吸法といった基本的な呼吸方法わマスターさせ、あとはとにかく大声で叫び続けて、声を発する恐怖に打ち克つ!みたいな精神修行が主流でした。

戦後の治療方法もこの流れを汲み、長らく日本の吃音治療では心理面からのアプローチがとられてきました。心を落ち着かせる、恐怖を感じなくする、トラウマを克服する、とかですね。

これらの治療法は限定的な効果はあるかと思いますが、吃音そのものに対する根本的な治療法では無いと思っています。

吃音に精神的な影響があるのは間違いない。だが、精神的な影響はあくまで副次的なものであって、主たるものは別のものである。というのが僕の考え方です。

心理的アプローチは必要だろうし、一定の効果があることは確かだと思う。しかし根本的な原因を見つけ治療法を確立しなければ、吃音者の苦しみは続くのではないかと思っています。

 

 

まとめ

気まぐれに打線組んでみたけど、何気に超重量級の打線が出来上がってしまいました。

どれも吃音者にとってはとても重い内容ばかりです。

 

少しでも早く吃音治療に発展があることを願ってます。

なんだかんだ言って、吃音が治るなら僕も治したいしね。