足りない頭で考えてみた~吃音持ちの意識低い系ブログ~

もはや便所の落書きレベル。意識低い系(笑)の代表格。足りない頭で必死に考えた色々な事を書いてます。

身の回りをキレイにしないと死ねない。パンツを履き替えなかったから自殺に失敗した話

今から一年ちょっと前の話。

僕は人生に悩み、将来の展望が見えず自殺しようとした。

 

海外生活というストレスもあったし、商売が思うようにいかず低迷していた時期だった。

 

最近電通の若い社員さんが自殺した事件があったけど、多くの人は死ぬことを考える前に転職なり退職なりすれば良いと言った。
仕事に殺されるなんておかしなことだ、死ぬぐらいなら辞めてしまってやり直せばいい、と。

たしかにその通りだ。

生きるために仕事をしてるのに、その仕事に殺されるなんておかしい。

 

だけど、追い込まれた人間は、その辛い状況から脱出しようなんて思考にはならない。唯一抜け出す方法があるとすれば、それは死ぬという選択肢しか思い浮かばない。

 

意を決して、「よーし、死んじゃうぞ」と実行するわけではない。
ただなんとなく、「あ、今飛び込めば、一生ゆっくり寝れるな」みたいな思考で自殺を決行する。

 

僕も同じような状態だった。

労働環境は最悪で、月の業務時間は440時間を超えていた。家には寝に帰るだけ、自分の時間なんて1分たりともなかった。

道路にバスやトラックが走っていれば、あれぐらいの大きさとスピードだったら確実だろうな、と足がフラッと動くのを待つだけだった。

 

そしてついに死のうと決めた。

決めたといっても、決意をしたわけではない。ただなんとなく、ロープを買い、結び方をネットで調べ、あとは首に掛けるだけ、という状態まで進んだだけだ。

決して、「俺は今日死ぬ。父さん母さん、今までありがとう(涙ぽろぽろ)」みたいな状態ではなかった。

もちろんこんな状況になるまでは、なぜか毎日涙があふれ、誰か助けてほしい、と必死にもがいていた時期があった。しかしそんな日々も続けば、必ずどこかで「あ、死のう」と行動に移す時がくる。

 

まずは荷物をまとめた。部屋の中があまりに散らかっていたので、綺麗に掃除をした。

心はもう死ぬことしか考えていないので、見つかった時に迷惑を掛けたくないな、という思いから身の回りの整理を始める。

 

今から死のうとしてるのに身の回りを整理するの? 変なの。と思うかもしれない。

でも不思議なことに、死ぬ前に綺麗な状態で死にたいと思ってしまう。

伸び放題だった髭を剃り、眉毛を整え、久しぶりのシャワーを浴びる。

とても身体がスッキリし、これでようやく逝けるな、と思うのである。

 

しかし僕が自殺に失敗した理由はここにある。

もちろんチキンだったとか甲斐性がなかったからだと言われればそうかもしれないが、最後の最後に大事な儀式を僕は怠ったのである。

 

それは、パンツを履き替えなかったことだ。

 

お尻と股の部分は薄く擦り切れ穴が開いていた。

そんなパンツで死のうとしたから、僕は自殺に失敗した。

 

ネットでドアノブ吊りなら苦しまずに逝けると情報を得て、その方法でトライした。
普通の首つりでは気道が塞がって苦しむが、ドアノブなら動脈を圧迫し気を失って酸欠で死ぬと書いてあったからだ。

 

何度やってもダメだった。
ロープの長さを変えたり、体勢を変えたりして試した。

 

四苦八苦すること4時間。

 

ついに僕は死ねなかった。

 

今でも僕は思う。あの時パンツを新しいものに履き替えていたら、遠い異国の地で僕は確実に死んでいた。

 

誰にも見つけられることなく、僕の遺体は一生日本に帰ってくることなく死んでいた。

きっと死体を見つけた現地人は、よくわからない外国人が死んでいた、ぐらいの事で、誰にも悲しまれることなく僕の人生はそこで終わっていただろう。

 

両親も、日本にいる友人も、僕が元気でいるのか生きているのかも分からず、ずっと過ごしていただろうと思う。

 

 

結局4時間も四苦八苦して死ねなかった僕は、ロープに対して怒りをぶちまけて終わった。

 

全然死ねねーじゃねぇか! ふっざけんなクソ!クソ!死ね!

 

妙にスッキリしたことを覚えている。

 

 

その後、「こんな国で死ぬなんて馬鹿げてる、さっさと日本に帰って再起するわ」と帰国を企てるも、なんだかんだあって1年間とどまり続けてしまったが。

 

 

バカみたいな話だけど、本当の話。パンツを変えていたら、今こうして日本でカチカチキーボード叩いている事なんてなかったのかもしれない。

 

 

今になって思い返してみれば、なんで死のうと思ったんだろう? と不思議に思う。

別に死ぬことでもないし、死ななきゃ解決しないことでもない。環境を変えれば幾らでもやっていける。

 

最初の方に、追い詰められている人は死ぬ以外の選択肢は目に入らない、ということを書いた。それは間違いない事だと思う。

しかしいくらでも環境は変えられて、いくらでもやり直すことはできるんだ、ということも間違いなく事実だ。

 

今仕事をやめてしまっては生きていけないとか、新しい仕事につくことなんてできない、と思ってしまうかもしれないがそれは間違いだ。

世の中には驚くほど仕事があふれていて、十人十色様々な生き方がある。

 

人並みの言葉で申し訳ないが、死ななかったからこそ今まで考えもしなかった人生の選択肢というのにも出会える。

 

死んでしまいたいと思っている人がいたら、ちょっと立ち止まってほしい。
いくらでも人生は変えられる。仕事辞めたってなんとか生きていける。新しい仕事だって見つけられる。

 

だからロープなんて買うな。パンツも履き替えるな。

意外と楽しい人生が待っている。